初めて小腸カプセル内視鏡検査を受けた体験レポート。回収できず焦った…

私が書いています

吉岡

Web制作・Webマーケティングを仕事にしているお腹の弱い30代・アンカーリンク代表。Webやビジネスのことを中心に、日々の生活のことや持病のことなども情報発信しています。クローン病歴10年以上。

今まで色々検査を受けてきましたが、ついに初めて、小腸カプセル内視鏡検査を受けました。
ってかこのブログを書いている今もまだお腹の中にカプセルが入っていて出てきてません…w

今回は初めての小腸カプセル内視鏡による検査の体験レポートです。

カプセル内視鏡とは?

そもそもカプセル内視鏡とは何か、については下記のリンク先ページがわかりやすいと思います。

http://www.do-yukai.com/medical/61.html

小腸は長さ6~7メートルもある上に、お腹の内側で固定されておらず、自由に伸び縮みするやわらかい管がクネクネと長く曲がりくねっている構造のため内視鏡による精密検査が難しい臓器でした。そのため『暗黒の臓器』と言われてきました。他の部位の内視鏡が日々進歩する中、小腸の内視鏡検査は30年近く進歩していませんでした。しかし2000年に入ってから小指の先くらいの大きさのカプセル内視鏡が開発され、さらに2001年にはダブルバルーン内視鏡が考案され、小腸も精密検査ができるようになり、一躍脚光を浴びるようになりました。

http://www.jges.net/index.php/citizen_submenu/archives/15

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1106816.html
大きさは小指の先、第一関節くらいまで。
このカプセル内視鏡が1秒間に2枚の画像を撮影・記録していってくれて、小腸の内部の様子を知ることができます。

でも腸に狭窄など狭くなってる部分があると詰まるおそれがあるので使用できません。
本番のカプセル内視鏡を飲み込む前に「パテンシーカプセル」というテスト用のカプセルを飲んで、ちゃんと通るか確かめるそうです。もし詰まっても、30時間ほどで溶けてしまうので、安心とのことです。

メリット

患者からするととにかく楽。

僕は8年ほど前に腸閉塞になった時、カプセルではない、小腸のカメラを鼻から入れて検査したことがあります。その時の検査が上に紹介されている「ダブルバルーン内視鏡」だったのかは覚えていません。特にそんな説明もされていないので、昔ながらのカメラだったのかもしれませんが、とにかくしんどかった記憶しかありません。腸閉塞になっていてめちゃくちゃしんどいのに、小腸までカメラを入れられた時は、本当に気絶するくらいしんどかったです…w

もう二度と小腸カメラはしない!!!!!と思ったし、他のクローン病患者さんと話しても、「小腸カメラはやばい」で意見が一致します。胃カメラや大腸カメラが生やさしく感じました。

でもこのカプセル内視鏡は、長い小腸に管を入れなくて良いので、身体的な負担がとても楽です。

お医者さん的にも、長いカメラを使って、細くて扱うのが難しい小腸に通していくのは技術的に大変なようです。それがカプセル内視鏡だと、患者が飲み込んでおいてくれるだけで勝手に検査してくれるのでとても助かるそうです。

デメリット

時間がかかる、ということ。
カプセルを飲み込んで画像を収集している間は約7時間くらい。その間は色々好きなことができるといえばできますが、やや行動に制限があるので、少し面倒かなとは思います。会社や学校のある人は丸一日休みにしないといけない可能性が高いです。

それから、勝手にカプセルが進んでいってコントロールできないだけに、「もっとこの辺を詳しく見たい」とかはできません。ざっとカプセル内視鏡で見ていって、何か病変が見つかったり処置が必要となったら、今度はバルーン内視鏡などを入れないといけない、ってことなってきます。

でも上のリンク先でも紹介されてますが、その内、遠隔操作できるSF映画のような小さい機械がカプセル内視鏡として登場するかもしれませんね。
飲み込んで、病変のところまで進んでいき、そこで処置をしてくれたり、薬を塗ってくれたり。

カプセル内視鏡検査を受けた人の声

SNSで検索するとカプセル内視鏡を受けてる人の声が見れて個人的にはおもしろいですw

今回小腸カプセル内視鏡をやることになった経緯

なんで今回この検査をやることになったのか。
僕がクローン病になってから10年ほどずっとお世話になっていた主治医の先生が、ベテランになり、受け持ちを減らすようで、主治医が変更になることになりました。

さらにそもそも最近全然検査をしていなかったことあります。
大腸カメラは4年ほど、胃カメラや小腸カメラは7年ほどやっておらず、さすがにそろそろしようということになりました。
今年の夏には胃カメラをやり、立て続けに大腸カメラをやったのですが、以前に比べてやや症状が悪化してるということがわかりました。そこで、「小腸も見ておいて、今後の治療方針の見直しを考えましょう」となり、カプセルを飲むことになったのです。

初めてのことだし、しかも機械を飲み込むなんて、、、とかなり抵抗がありました。
ちゃんと出てくるのかな、詰まったりしないのかなと。

先生いわく「大腸カメラの時もたくさんの下剤をちゃんと飲めてたし、それなら詰まることはないと思いますよ」と。
「思います、じゃあかんねん!ほんまか?液体と機械は全然ちゃうけどな!」と不安になる気持ちを抑えつつ、さすがにちゃんと検査した方が良いよな、、、ということで、検査することに決めました。テスト用のパテンシーカプセルをすることなくぶっつけ本番w

前日の食事

それでは僕の体験レポートです。
まず前日の食事について。

事前の説明で、前日は夜9時まで食事はOKでした。晩御飯は消化の良いものを食べるようにと言われましたが、特に細かな指導はありませんでした。大腸カメラの時は前日の食事から結構細かく説明されましたが、そのあたりは緩めでした。

僕は前日にごはん、野菜の入ったみそ汁、サバの煮物などを食べました。食べ終わるころには9時過ぎてたけどw

当日の朝、下剤を飲む

朝6時半から下剤を飲むことになっていましたが、完全に寝坊して7時半ごろから下剤スタート。

大腸カメラの朝に飲むのは「ニフレック」が有名ですが、小腸カメラの時は「モビプレップ」という腸管洗浄剤が出されました。
最初はこんな袋に入っていて…

袋から出すとこんな感じ↓
ニフレックと違って、A剤とB剤という粉が分かれて入っているということ。
水を入れるときに、袋の中でAとBを混ぜてよく溶かして完成です。

僕はニフレックは市販の水を買ってきて溶かしているので、今回も同じようにしました。
これは好みだと思いますが、水を2リットル近くも飲むのに水道水くささがあると、余計に美味しくなくてつらいので、クセのない天然水系の水で溶かすようにしています。

モビプレップの味は、ニフレックと比べるとやや濃い目なのかな、という印象。
そして味の種類も、説明ができないけど、少し違う気もしました。
個人的にはニフレックより飲みやすい味でした。

飲み方もニフレックと違っていて、モビプレップを1リットル飲んだら、水かお茶を500ml飲んで、その後にまたモビプレップを500ml飲んで、その後に250mlの水かお茶を飲むという流れでした。

特に問題なく飲み進められましたが、個人的には寝坊して時間がない上に、こどもを保育園に連れて行かないといけないこともあり、かなり焦ってどんどん飲みました。

飲み始めてから20~30分ほどで最初のトイレへ。
その後もトイレへ駆け込むこと5回以上。
ほぼ、下剤がそのまま出てくるような状態になりました。
色は薄いうんち色になり、腸内洗浄が完了しました。

病院での処置

病院の消化器の検査室に行くと看護師さんが準備してくれました。
まずは体に電極(画像データを受け取るアンテナ)を9か所付けました。

そして肩から画像データを確認・蓄積するレコーダーをぶら下げ、準備完了。

いよいよカプセルの登場です。


http://omori.jrc.or.jp/departments/tabid/287/Default.aspx

大きさは小指の先くらい。ぱっと見、すごい大きい感じもしないけど、でもちょっと怖い…。
コップ一杯の水を渡され、意を決して飲み込みました!

のどや食道にひっかかるんじゃないか!?と思いましたが、特に何も感じずに、するん、と入ってしまいました。
看護師さんいわく、中にはむせて吐き出した人もいた、とのことでしたが、あまり怖がらず勢いよく飲み込んだのが良かったのかもしれません。

それで処置は終了。こっちがビビってただけで、あっという間に、特に負担を感じることもなく終わりました。

次は約1時間後、カプセル内視鏡が胃を通過してちゃんと小腸に入ったかどうかを確認するから戻ってきてくださいってことだったので、病院内をぶらぶら。

肩からレコーダーをかけて時間を潰しました。
服装について見た目を気にされる方は何か、はおるものを持って行くのが良いと思います。
身体に貼った電極とレコーダーをつなぐ線が思ったより大げさでいかついので、そのまま出しっぱなしだと注目してみる人もいると思いますw

僕の場合、服の中から出てるコードはポケットにしまい、つながっているレコーダーは、前が開くパーカーを着て隠しました。これでだいぶ目立たなくなります。

1時間が経って戻ると、先生が来て、レコーダーの画面を見て今どこにカプセルがあるのか確認してくれました。
レコーダーの画面はリアルタイムでカプセルが撮影している映像が映し出されており、「もう小腸に入ってますね~」とOKが出ました。

↓これは僕の画像ではありませんが、こんな感じで映ります。

自由時間~食事解禁~再び病院へ~検査終了

ここから6時間ほどの自由時間なのですが、ちょこちょこ行動に制限があります。
カプセル内視鏡から電波が出てアンテナで受信するので、それらが誤作動を起こすかもしれない場所や行動をなるべく控えるようにとのことでした。

例えば

  • 車のキーレスエントリー
  • コンビニなどの出入り口にある防犯システムなどの電波

は、カプセル内視鏡の電波を乱す可能性があるから気をつけてねとのこと。
スマホなどは問題ないそうです。

どこで時間潰そうかな~お店ぶらぶらしようかなと思っていましたが、お店にも入りづらいし、図書館に行こうかと思いましたが、図書館も防犯システムが出入り口にあるから難しい…。
6時間もあるので、結局、病院から20~30分ほどかけて自宅に帰りました。自宅が遠い人は病院や近くで時間を潰せる場所を考えておいた方が良いかもしれません。

6時間のうち、4時間が経った頃(15時)になると、軽い食事(おにぎり、サンドイッチなど)はOKとのことだったので、あんぱんを食べました。

6時間経ち17時になったので再び病院へ。レコーダーのモニターを先生が確認し、「小腸を通過して大腸に出た」ということで検査終了となりました。
上半身に貼っていた電極をはずし、肩にかけていたレコーダーも回収され、やっと解放されましたw

もしこの時点でまだ小腸を通過していなければ、まだ検査継続ということになるそうで、電極を貼ったままレコーダーも持ったまま夜の12時くらいまで、自宅で過ごさないといけないとのこと。そのあたりでバッテリーが切れるので、また後日そのレコーダーを持って行かないといけないそうです。(病院によってやり方は違うかもしれませんが)

その夜は普通に食事をしました。
家に帰ってからは、大腸カメラの日も同じような感じでしたが、お腹はガスが溜まりやすかったり、動きが活発な感じがしたりといった感じでした。

カプセル内視鏡の回収方法

まだお腹のなかなので回収できていません。看護師さん曰く、早い人だとその日の夜中に出るけど、だいたい翌日~2,3日中に出るとのこと。
回収キットみたいなものを渡されました。

  • 回収するためのスプーン
  • 捨てるための袋
  • トイレに敷くシート

などが入っています。トイレの奥の方に落ちないようにシートをあらかじめ敷いてその上に排便するらしい…。それをスプーンですくって…。早く出てきてとっとと終わらせたい…w
チートやスプーンは4回分ほど入ってました。

回収したカプセルは家で廃棄すればいいそうですが、出たことを病院に報告しないといけません。

初めて体験して感じたこと

実際に小腸カプセル内視鏡を体験してみて感じたことは、あたりまえですが、とにかく楽。
従来型の小腸カメラをやってない人にはわからないと思いますが、あの地獄のような検査をしなくていい、飲み込むだけで良い、というのは本当に楽です。
全然年に1回くらいでもやろうかなと思えるので、心理的な負担も軽いです。

マイナス面を強いてあげるなら、やはり一日がかりになるところですかね。
従来型の小腸カメラで1,2時間めっちゃしんどいか、カプセル内視鏡で1日ちょっとめんどくさいか、って言ったらカプセル内視鏡の方が良いですけど。

小腸カプセル内視鏡の検査をこれから受けるという方は、1日を過ごし方を計画的にw

あ~早くカプセル出てこないかな~。

※追記:その後、カプセル内視鏡が出てこなかった…

回収についての後日談です…。結局このブログを書いた次の日、つまり検査をして2日後の夕方ごろ、検査後初の排便がありました。
ゴロゴロお腹がいう感じで、汚い話ですがゆるめの排便でした。

病院でもらったシートを敷いてその上にしてみるも、初めての回収だったため慣れてなかったり、お腹がゆるめだったりで、出たものが洋式トイレの下の方に、ズザザザ・・・と崩落していきました…。そしてトイレの水もまぁその茶色になってしまい透明度ゼロ。やばい…と思って、病院でもらったスプーンで探ろうとするも、洋式トイレの下の方にはスプーンの長さが足りない(泣)なんとか出てないかと悪戦苦闘するも、汚れた水に手を突っ込む勇気はないし、もっと長い割りばしとか持ってくればよかったけどその時は思いつかず、必死でスプーンで戦ったみたものの確認できずでした…。もしかしたら出たのかもしれないし、まだお腹の中にあるのかもしれない不安感でした。

その後、一日に2回くらい排便があり、回数を重ねるごとにシートの置く位置を工夫したり、排便をお尻から投下する位置を前の方にしたりしました。だんだん排便を下に落とさずに確認できるようになってきて、スプーンで探すも確認できず…。

出たのかな、出てないのかな…と不安になってきました。でも毎日普通に排便もしてて詰まってるとかお腹の違和感も何も無いし。。。

結局、検査後4日目に病院の方に「回収できたができてないか電話してください」と言われていたので電話し、「出てません…もしかしたら出てるかもしれませんがわかりません…」と伝えました。
「お腹のハリとか通過障害がないなら出てる可能性はありますが、確認が必要なのでレントゲン撮りましょう」ということで、数日後にレントゲンを撮ってお腹を確認することになりました。

レントゲン検査当日。お腹のレントゲンを3枚ほど撮ったのち、診察室へ。

主治医「あの~、、、、もう、出てますね。カプセルは金属ですからお腹の中にあったら白く映るんですけど、何にもありません…」

見事に何も映ってませんでした…w出てたんかい!!
ってことで何度目かのトイレで(たぶん1回目かなぁ)出てたようです。トイレにカプセルを流してしまったようで、どこかの下水で詰まったりしなければ良いのですが…。

確認作業は結構つらかった…

小腸カプセル内視鏡の検査は基本的に従来のスコープを入れる検査より気持ち的にも体力的にも楽で良いのですが、個人的にはこの回収作業・回収期間は精神的に少しつらかったです…。

お腹でつまらないかなと思いながら食事をとる恐怖感…。イレウスになったことがある人ならこの怖さはわかるはず…。
そして自分の便とはいえ、それをスプーンでモサモサと触らないといけない不快感…。

吐き気がしそうかな~っていう気持ち悪さが出てくるような感じで、辛かったです。。。そのこともあって次回もしやる時は、最初のトイレから確実に確認できるようにしようと固く誓ったのでした。。。

回収できない場合についてはこちらのページも参考になると思います。
小腸カプセル内視鏡を飲んだあと排泄されなかったらどうなりますか?また、あらかじめ予測できますか?

検査結果は?

診察で小腸カプセル内視鏡で撮影された画像を見せてもらいました。

見た印象としては、大腸カメラや胃カメラに比べて、やや鮮明ではないように感じたのと、少し暗いように感じました。

ただし、小腸の潰瘍はしっかり映っており、やはりCRPが0.3~0.5ほどある程度の炎症が大腸よりの小腸(回腸)に見られました。

この結果を受けて、今後薬をどうするかまた具体的に決めていきましょうということで、今回の小腸カメラ検査はおしまいとなりました。

難病の方におすすめの保険の選び方

難病があっても入れる保険の種類も各社あるため、色々比較したり自分に合ったものを選ぶのも大変だったりします。
個人的には1社ずつ話を聞くよりもたくさんの保険会社からピックアップしてくれる保険相談窓口に相談してみることをおすすめします。
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